東京高等裁判所 昭和31年(ネ)2075号・昭31年(ネ)2104号 判決
一審原告 難波ユキ江
一審被告 飯森春吉 外一名
〔抄 録〕
前記のように転倒によつて右拇指長伸筋腱皮下断裂の結果を生ずることは稀ではあるが、暴行を受けて転倒するときは何らかの傷害を蒙ることは通常の事例であり、たまたま傷害が特異なものでその発生する蓋然性が極めて低いものであつても、いやしくもその傷害が生じた以上その傷害については通常の場合と異らないものと認めるのが相当であるので、第一審被告津田福一の前記暴行と前記傷害との間に法律上の因果関係を否定するに由なく、右被告は右傷害の結果につき不法行為の責任を負うものと言わねばならない。
(岡咲 田中 脇屋)